冒頭にあるように、本書を読めば1000万円が稼げるわけでもないし、また「1000万円」という数字に深い意味があるわけでもない。
ハイパフォーマーとなるための考え方が書いてある本である。以下、抜粋。

前のエントリに引き続き、ブルーオーシャン戦略に必要となるツール(考え方、手法)概要を俯瞰する。主に日本のブルーオーシャン戦略の図表を引用している。

バリューイノベーションでの特徴となる考え方は、以下の3つ。

  1. フォーアクションフレームワークで、価値を高めながらコストを低減させる。。
     Q1.除去(Eliminate):業界常識である製品・サービスから取り除くものは何か?
    Q2.減少(Reduce):業界標準に比べ、減らすものは何か?
     Q3.増加(Raise):業界標準に比べ、大胆に増やすものは何か?
     Q4,創造(Create):業界に無かった新たに創造すべきものは何か?
  2. 6つのパスで市場の境界を引きなおす。
     
    • パス1:オルタナティブな産業。 買い手視点での代替価値を考える。形態が異なるが機能が同じ「代替品」より差異度が高く、顧客の価値を満足させるもの。例:レストランと映画館(機能は違うが、いずれもデートスポット)
       
    • パス2:戦略グループ。業界内の他の戦略グループに学ぶ。
       
    • パス3:購買者グループ。購買者は一様ではなく、複数の段階に分かれる(chain of buyers)。購買担当者・使用者・経理担当者など。また一社でとどまらない。
       
    • パス4:併用される補完製品やサービスを見渡す。
       
    • パス5:機能や感性の方向性を変える。感性産業だった理容室を、機能産業に変えたQBハウスなど。時計をファッションに変えたSwatchなど。
       
    • パス6:事業にインパクトを与え、かつある程度予測可能な「将来」を見通す。

  3. ノンカスタマーの3つのグループに着目する。
     1. Soon to be. 今は使っているかもしれないが、良いものがあれば移行する。
     2. Refusing.比較検討の結果、積極的に購買しないことを決めたグループ。
     3. Unexplored.検討もしたことが無いグループ。
    可能な限り、3種のグループの共通項を見つける。

前のエントリに引き続き、ブルーオーシャン戦略の概要を俯瞰する。主に日本のブルーオーシャン戦略の図表を引用している。

有名な「ブルーオーシャン戦略」を、日本向けに解説した書。欧米では「レッドオーシャン」での戦い方はMBAホルダの常識であるため、原著ではあまり述べていない。一方、著者は、日本では、まず「レッドオーシャン」の考え方を理解しないとブルーオーシャン戦略がわかりにくいという。

本書では、まずレッドオーシャン戦略と対比しながらブルーオーシャン戦略の全体像を見せ、その後ブルーオーシャン戦略の実現に必要となるツール(考え方)を説明している。

NTTデータが「企業変革」を行った際のノンフィクションをまとめた一冊。

「ビジョンを作る」というフェーズから社員が参画してまとめている。通常はビジョンは(時の)経営層が決める場合が多いが、NTTデータの場合は変革に時間の余裕があったことおよび変革への巻き込みを行うという点から、社員参画型となった。

「リーダーシップ」の必要性を説いた本は多いが、本書は「スポンサーシップ」が必要と言う。

戦略コンサルファームのベインアンドカンパニーの著者が、コア事業を再構築させるための手法を説いている。原題は「Unstoppable: Finding Hidden Assets To Renew the Core and Fuel Profitable Growth」。趣旨は副題のとおり、「隠れた資産で事業改革する」というものだ。
和訳はベインの日本チームが担当している。山本真司さんの名前がクレジットされているが、彼は以前読んだ「40歳からの仕事術」を著したときはATカーニーのVPだった。コンサル業界は人材流動性が高い。

以下、気付いた点のメモ。

イノベーション「思考法」と言う題名だが、how-toモノではなく、心がけを述べている。但し、イノベーティブな人の行動分析や、なぜイノベーションが必要なのかの分析などが半分くらいを占める。残りも感心する点もあるが、やや散漫か。本書の目次を見て読むかどうか決めても良いかも。
但し、「志がないとイノベーションは起きない」という点には同意。

プロフェッショナルなアイデアパーソンを目指す人に、その練習方法を教えてくれる本。
「考具」考えるためのツールを紹介し、「アイデア会議」チームでアイデアを創出するhow toに触れた。本書は、各人がアイデアを生むための過程を紹介している。

なお、著者が、biz.IDで一部の内容を公開しています。本を読もうかな?と迷ったら、まず目を通してみてください。

以下、私の「ぶつかり」(ぶつかり、とは、本書をご覧ください)。

フロイデの会長で、アスキーサムシンググッドの社長など、数々のベンチャーを立ち上げてきた著者が訴える「成功力」とは、「何が何でもやる」という気合とそれを愚直に実行する実行力だ。

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